お気に入りの人生をデザインする
“何で国際協力サークルなんてやってるの。
そういうのマジ無理なんだけど”
今回は、学生団体ではなく個人のプロジェクトに移行したきっかけについてお話します。
最初の質問は、大学に入って知人から何度となく言われた言葉です。
浪人時代、一年早く大学生になった同級生がボランティアサークルに入ったと聞いたときわたし自身「え、何で?」と同様の反応を示していました。
それでも団体を作ったのは、コンゴの現状を知るきっかけである動画を作ったアメリカのNPOにメールし、もらった返事の中の提案を参考にするとその方法以外浮かばなかったからです。
ばらばらの大学のメンバーと月に1回のミーティングを重ねてその様子を写真におさめながら活動報告をし、イべントをやったあとは参加者と記念写真を撮ったり。
わたしはコンゴのためにこの一生を捧げようと決めていました。
そして、そんな自分の人生を自分の好きなようにデザインしている、と。
でも、ほかの人に見せしめるように楽しげなミーティング風景の写真を撮って報告することも、団体の規模を誇示するかのような参加者との集合写真も、心がどこかぎこちなく感じているのは明らかでした。
もちろんメンバーとの結束力を強めるにはむしろ必要なこと。
可視化することでちゃんとやってますよ、という周りへの信頼感も生まれるはず。
幸か不幸か、メンバーは自発的なモチベーションよりも、わたしのことを応援したいという気持ちが一番強いという意見で一致。
正しいか間違いかは自分の心で決めるしか方法はありませんでした。
誰からも「可愛い!」と言ってもらえるけれど靴擦れするお洒落なヒール。
可愛いとは言ってもらえないけれど、
自分にとっては見た目も履き心地ぴったりの靴。
わたしはその時ヒールを買いにきていたので、目に入った前者の靴を買いました。
学生団体を立ち上げるという選択です。
華やかな見た目と引き換えに靴擦れするヒールを履き続けていたある日、ついにぴったりの靴を見つけます。
それが、個人でプロジェクトを始めるという方法でした。
どんなに周りから評価をしてもらえる可能性が高くても、お洒落なだけでは愛着が湧かない。
そして、学生団体よりも個人的にこういうのをやってるんだ、と言う方が圧倒的に拒絶されにくくなりました。
取り組みたいことがあるとき始めてから仲間を見つけることもありなんだな、ということもやってから気づいたことのひとつです。
このことを機に、どうせならお気に入りのデザインの人生とともに歩きたいな、と思うようになったのでした。