“It starts with me. It starts with all of us.”

Old books




 

 

最近読んだ本。読書感想文がとても苦手だったのであらすじは割愛。

 

永遠をさがしに (河出文庫)

永遠をさがしに (河出文庫)

 

 

 

翻訳できない世界のことば

翻訳できない世界のことば

 

 

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『眠くなる前に話したいことがあと3つあって』

※取扱書店は下記にて

http://nemurumae.tumblr.com/

 

 

ゆめのはいたつにん

ゆめのはいたつにん

 

 ※こちらは後日別記事で紹介予定

 

何者 (新潮文庫)

何者 (新潮文庫)

 

 

 

 

『何者』だけ、友だちの紹介で先日購入。

 

『本日はお日柄もよく』ですっかり大ファンになった原田マハさんの本はいつも読み終えた時救われる思いがするけれど、朝井リョウさんの『何者』は苦々しい思いが胸の辺りを足の短い虫が歩き回っているような感覚がした。

 

 

そして同期の友だちや仲間がどんなに苦しい思いで就活を乗り越えてきたんだろう、と思いを馳せながら、同じ経験をしないと心から理解するのは無理なんだと気づかされた。

 

 

就職した子とごはんを食べに行って、会話の中にちくっと棘をもった言葉が含まれていたことに気づいたとき、「そんな風に言わなくても」と自分本位に受け止めたことが恥ずかしかった。

 

「そんな風に言ってしまう」ほどに心に余裕がないのなら、もっと話を聞いてあげればよかったのかもしれない。

 

 

*

 

少なからず何回か小さな衝突はあったけれど、この子がいたから何度でも前を向けた。そんな憧れの、同い年の子がいる。

 

 

わたしが知らないその子のエピソードを、ひょんなことから知ることになる。

 

「新歓のときに、チアリーディン部の人が発表をしてすごく盛り上がった後だったんだけど、」

 

新入生歓迎会のときのこと、チアの熱帯びた会場内でその後に登場したのがその子だったという。

 

「たったひとりで、当時所属していたコンゴの団体の紹介を淡々としてた。会場はもちろん静まり返っていて。でも、興味が湧いて話を聞きに行ったんだ」

 

 

共通の知り合いの人から初めてそのときのことを聞いて、喉に言葉がつかえたまま話せないような息苦しさでいっぱいだった。

 

「だからコンゴに関わってる二人がまたコンゴの活動をしていてすごく嬉しかった」

 

 

わたしがコンゴの団体を立ち上げる前に、その子は別のコンゴの団体に所属していて、現状を伝えていた。しかも、たったひとりで。

 

 

どれだけ、勇気がいることだっただろう。

 

 

 

 

静まり返る真夜中のアパートで何度も聞いた話を頭の中で反芻する。

 


 

その子の勇敢な姿の後ろに隠れる心の震えと簡単に変わらない現状に対するもどかしさ。

あまりにも容易にイメージできて、ふいに涙で視界が歪んだ。

 

 

わたしと出会ったあとの就活、就職後の苦悩は計り知れない。

 

 

 

今の自分に何もできないことが悔しかった。

 

 

これから先も、正しいことをしているつもりで間違えることが何度もあるかもしれない。

思うように理想の未来と距離が縮まらないかもしれない。

 

だけど、これから先その子と歩く道がまた交わるように、この活動を続けよう。

こんなこと前に書いてたんだよ、結構また一緒になるの早かったね、って笑い飛ばそう。

 

Journey


 

だから、痛いとかポエムでコンゴは救えないとか言われても、書くのはやめない。

ほんとうにみっともないのは、世の中の仕組みを分かったふりして、たったひとりの行動では何も変わらないと信じて疑わないことだから。