20160731_32°C
日記のつもりなのにまた一日戻ってしまう。 昨日、幾度もコンゴの話をしてきて初めて「そうか、恋をしてしまったんだねえ」と表現してもらったときのうれしさと言ったら。
10年後なりたい姿としてぱっと浮かんだ憧れの人とも半年ぶりに話ができて、素敵な人の言葉に触れることがこんなにも心地いいものだったのか、とうっとりした。
日本とは文化圏が異なる8か国へえいやっと飛び込んだけれど、どんなに世界中に多種多様な国があっても、ひとがそれぞれ所有する言葉の世界の広がりほど奥行きがある場所はないんじゃないかと思う。
心の中の、その言葉の海が、どれだけ豊かなものか。
そしてそれを教えてくれる、素晴らしい人が身近にいることがどんなにしあわせか、遠くに行っていっそう強く感じた。
今日は都知事選の投票日だった。日が少し西に傾いてから行こうと思い、いらない本をBOOK OFFによいしょよいしょと持ってった。
買い取ってもらった分お財布が少し賑やかになったので、うれしくなって梨を買った。
今年初の梨。早く食べたいけど冷蔵庫で冷やして明日食べる。
梨といえば、高校生のとき野球のユニフォームを着たままグラウンドから学校までの道のりで迷ってしまい、梨農園のおっちゃんに軽トラで送ってもらったことがあった。
また来いよ、と言われたけれど迷ってたどり着いた場所だったのでもう二度と行けない。地元なのにそういう場所があるのがなんだか寂しくて、でもトトロみたいでいい感じだなとも思う。
投票所が家から徒歩圏内の小学校だったのに初めて行く場所で、探検みたいだった。
蔦のトンネルをくぐったり、夕方に染まったカレーの匂いに眩しくなったりした。
駅側ではなく住宅街側を抵抗なく歩けるのは地元民の特権だなあ。
わたしにとってはまだまだよそよそしい景色だった。
投票の整理券を渡すと若くていい感じの男性が受付をしてくれたのでラッキー。
なぜ投票所にはあのじめっとした血の通っていない緑色のような空気が流れているのか不思議でならないのだけど、夏休みの小学校に入れるのはなかなかいい特典だった。
帰り道はきんぴらごぼうの匂いがふと通り過ぎていって、自分で選んだものしか食べていない今の生活とは反対に、作ってもらったものが出てくる実家の日常を思い出した。