20161210_11°C
『どうでもいいことやくだらないことがいちばん強くてあったかくて、深刻なこととか理屈なんて大切なように思えても、そういうちっちゃい思い出に比べたら、全然へなちょこなのよ』
人付き合いの下手さが原因でもろに体調に影響が出ることが多いことを、ずっと仲良しの人に相談した。
ぱっと、向けられたのはトーク画面がすっきりしたメッセージBOXだった。
「余計なひとと付き合わなきゃいいんだよ。ほんとうに大切なひとや連絡を取り合う必要があるひととだけすればいいのに」。
くだらないことで煩わしさを増やしたり体調を崩すのは合理的じゃない、と清くまっとうな答えだった。
でも。
喉につっかえてそのまま飲み込んだ言葉が頭の中で渦巻く。
―「ただしいこと」がただしいとは限らないんじゃないか、と思ったら、だめ?
これまでの活動で、Skypeミーティングを一度もやったことがない。
タイミングや会話のテンポのずれで「まあいっか」と本人の頭の中だけでとどめて発言しなかったようなことほど、すごく大事な意見だったりする。
一見時間の効率を考えるとすごく無駄かもしれない。
わざわざ毎週、学校や仕事後に直帰せず人のごった返す渋谷に集まって、席を探して、閉店間際までアイデアを出して詰め合って。
効率のよさは時間から自由になれる代わり、心の結びつきをつよくしない。
「必要な無駄」は必ずあって、「どうでもいいことやくだらないことがいちばん強くてあったかい」と思うから。
イベントの運営も伝えることも専門的な技術を持っているわけではないけれど、書店員さんの手書きのPOPのような血の通ったコミュニケーション方法で、心を動かすものをつくりたいから。
一緒にメロンパンフェスをつくってきた創業メンバーのひとり、ともちゃんが書いてくれたPOPは何度見ても完成度の高さにため息が出る。
きっと手書きのあったかさは、整ったフォントとまた違う、心を動かす作用がある。
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今の時期から一緒に来年のイベントを考えてくれるサポートメンバーを募ったら、過去3回すべてに当日関わってくれた方が4人も、そして一番負担をかけてしまった今年の方も片手に収まりきらない人数の方が快く引き受けてくれた。
1回目ですでに最初で最後だと本気で思っていたのに、そんな当たって砕けての状態を3回経験してもなお「やりたいです」と言ってくれるひとがいるなんて、正直思いもしなかった。
今日の顔合わせでも運営をよくするためのアイデアをたくさん提案してもらった。
真剣に考えてくれるひとがこんなにもいることを改めて感じて、胸がいっぱいになった。
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だいすきだと思えるひとがたくさんいるから、やっぱりわたしには人間関係を合理的にとらえることができない。
人生に関わる人が多ければ多いほど悩むことも増えるかもしれない。
だけど、人間関係って、めんどうなことを引き受けることもひっくるめて築いていくものなんじゃないのかな。
いちごと生クリームだけのパフェなんて、食べたくないもん。
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今日のおやすみBGM